TOJ第4ステージ オーストラリア人クライマー、B.ディボールがコースレコードで富士山を制す
5月24日、ツアーオブジャパンは富士山に舞台を移し、勝負の第4ステージを迎えた。世界屈指の登りのみのサバイバルレースを制したのは、ヒューオンサーモンのベンジャミン・ディボール。昨年の富士山ステージ覇者、チームニッポのF.バリアーニとの一騎打ちを制し、コースレコードを叩きだしてステージ優勝を飾った。この結果、2位につけたバリアーニが総合トップにたった。
早朝は、雲がかかって姿を隠していた富士山だったが、スタートを前に雲は抜け、選手たちを迎え入れる。例年、ここでの結果が総合優勝の行方を左右するため、まさに天王山と言っても過言ではないステージとなった。
コースは静岡県須走口から5合目までつづく「ふじあざみライン」を使った、登りのみの山岳コース。距離は11.4kmと短いものの 平均勾配10%、最大勾配22%にも及ぶ激しい登りが選手たちを苦しめる。生粋のクライマーのみが制することのできる世界屈指の山岳コースだ。
レースはスタート直後から一気に人数が絞られていき、4.5km地点では日本人総合トップの西薗を含む8人の先頭集団が形成される。その後、ヒューオンサーモンのベンジャミン・ディボールと、チームニッポのフォルッナート・バリアーニ、ジュリアン・アレドンドの3人が抜け出す。
そうした中、グリーンジャージを着る総合トップのアレドンド(チームニッポ)が精細を欠いていると判断したチームメートのバリアーニが単独でアタック。昨年の富士山ステージ覇者が、一気に勝負を決めにかかる。
しかし、それを許さないヒューオンサーモンのベンジャミン・ディボールが懸命に追走。そして、ゴール手前1km地点でバリアーニを捕らえると、その勢いのままトップでゴールラインを通過した。ディボールの叩きだしたゴールタイム39分47秒は、2009年にセルヒオ・パルディーヤが出したコースレコードを30秒も上回る驚異的なタイムとなった。
この結果、2位に入ったF.バリアーニが総合でトップにたった。富士山ステージ日本人最高位は、宇都宮ブリッツェンの飯野智行の8位。総合では、チャンピオンシステムの西薗良太が3分48秒差で6位。前日から2つ順位を下げた。
ステージ優勝 ベンジャミン・ディボール(ヒューオンサーモン)
個人総合時間賞 フォルッナート・バリアーニ(チームNIPPO)
ポイント賞 ピエールパオロ・デ ネグリ(ヴィーニファンティーニ)
山岳賞 ダビデ・ヴィガノ(ランプレ)
新人賞 ジュリアン・デービット・アレドンド(チームNIPPO)
バリアーニに競り勝ったディボール (C)TOJ2013
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