トラックW杯カリ大会2日目 冬季五輪銀メダリスト田畑が奮闘
コロンビアのカリで開催中のトラックワールドカップ第2戦は現地時間18日、2日目の各競技を行い、注目の男子ケイリンや女子オムニアムの前半戦などを消化した。日本勢の成績は男女とも初日に引き続き振るわなかったものの、元スピードスケート日本代表の田畑真紀がオムニアムでポイントレース種目に好記録を出すなど、今後に期待を抱かせる内容も見られた。
男子ケイリンでは、日本からチームシクロチャンネルの渡邊一成と、日本ナショナルチームの雨谷一樹の2名がエントリー。渡邊は予選1回戦でフランスのボジェのパワーに圧倒され敗退するも、続く敗者復活戦でファイナルラップに起こった落車を紙一重でかわす経験豊富な渡邊らしい走りで見事トーナメントに復帰した。しかし、続く2回戦でスタート直後にペーサーについていかなかったとして失格処分となってしまった。戦わずして自転車を降りることとなった渡邊はレース後も悔しさを隠せない様子だった。しかしベロドロームに最後まで残り、決勝レースの模様を目に焼きつけていた渡邊。次戦、北京W杯第3戦での雪辱を誓ったことだろう。若手期待の筆頭株・雨谷は、世界の厚い壁を前に未だ力不足の感は否めず。24位で予選敗退に終わった。
<男子ケイリン結果>
1位 A. アワン(YSD)
2位 F. ペルヴィス(コフィディス)
3位 D. スピカ(チェコ)
24位 雨谷一樹(日本)
失格 渡邊一成(シクロチャンネル)
今シーズンからW杯でも競われることとなった新規オリンピック種目の女子オムニアム。6レースの合計ポイントで勝者を決める同種目だが、この日は予選および3レースの競技が行なわれた。日本からはバングーバー五輪スケート競技の銀メダリスト田畑真紀が満を持して参戦。スタート前は常に体を動かし、そして誰よりも入念にトラックを試走する田畑の姿が見られた。予選では、大きな落車の影響で対戦相手がリタイアしたため、難なく決勝ラウンド進出を決めた。苦手の短距離種目フライングラップでは22人中19位と遅れをとったが、続くポイントレースではポイント周回で見事1位を取るなど、合計12ポイントを獲得。この競技で4位という好成績を記録した。この勢いで続くエリミネーションも上位入賞を狙ったが、エリミネーテッド(敗退)のジャッジに気がつかず走り続けたためレース後降格処分となり、初日19位で折り返すこととなった。日々のレースが経験と挑戦だと語る田畑。オムニアム2日目(最終日)の巻き返しに期待したい。女子スプリントにエントリーした前田佳代乃(鹿屋体育大)は惜しくも予選敗退となった。
現地リポート:コウノミチオ(シクロチャンネル)