W杯予選2位の長迫、準々決勝で敗退も「トレーニングの成果を実感した」
2014UCI BMX スーパークロスワールドカップの第3戦が、ドイツ・ベルリンで6月14日から15日に開催された。6月1日より、リオデジャネイロオリンピックの出場権をかけた国別ポイントの集計がスタートする中、長迫吉拓が予選タイムトライアルで2位に入るなどしてポイントの上積みに成功した。
準々決勝で落車となった長迫吉拓(photo:JBMXF)
UCIランキングを16位で前戦を終えた長迫吉拓(モトクロスインターナショナル)はシード権を得て14日のタイムトライアルに進出し、2位の成績を残した。
15日に行われた決勝ラウンドでは、1/8決勝を通過。準々決勝では第1コーナーを抜けた時点で2位につけ、第3コーナーでトップを狙うものの転倒し、レースを終えた。
6月1日に開催されたヨーロッパ選手権で3位に入り、今大会のタイムトライアルでは名実ともにトップを狙える可能性を示している長迫。次戦以降の活躍が期待される。
同じく日本から参加した松下巽(早稲田大学大学院)は、前戦に引き続き予選を通過し1/8決勝に進出し48位の成績を残した。吉井康平(東海大学)は75位。女子エリートの朝比奈綾香は40位となっている。
チームジャパン。左から朝比奈,吉井,長迫,松下(photo:JBMXF)
●長迫吉拓(モトクロスインターナショナル)のコメント
正直悔しい。準決勝の通過圏内にいたのに、さらに上の順位を狙い抜きに行ってしまったことは、トータルの結果を考えての判断ができていなかった。しかし、大会を通しての自分の走りには、トレーニングの成果も実感することができ満足している。
日本チームとしても自分以外の選手がポイント対象である決勝トーナメントへ勝ち上るようになったことは心強く、これをコンスタントに続けていきたい。来週からもヨーロッパ選手権第 9-10戦、全日本選手権、世界選手権と大会が続くので、今大会で得た自信を結果につなげていきたい。
●チームマネージャー、三瓶将廣(一般社団法人システマティック BMX)のレポート
今大会が行われたベルリン郊外にあるメローパークBMXトラックは、今までにない形状のセクションが多く含まれる新世代のBMXレースコースとして、2年前に建設された。フリースタイル的な要素を多く含むため、以前にも増してスキルを含む総合力が問われるコースだ。
前戦のオランダ大会同様、不安定な天候が続き、豪雨による中断や大幅なスケジュール変更が起きた上に、コース状況が刻々と変わるタフなコンディションの中でのレースとなった。準々決勝で敗退し残念な結果となってしまった長迫だが、タイムトライアルでは2位に入り、レースでは安定して上位を走ることできるようになり、自信へつながってきたことは大きな収穫といえる。
今大会で日本チームとして合計115ポイントを獲得したので、世界選手権では今回の課題を修正してより多くのポイントを取れるように準備していきたい。
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【写真・情報:JBMXF】