ツール・ド・コリアで山本元喜が総合6位!次戦はいよいよ全日本選手権
6月7日から全8ステージ、総走行距離1249kmで開催されたツール・ド・コリア(UCIアジアツアー2.1)。14日に最終ステージとなる第8ステージがソウルで開催され、集団ゴールスプリントの展開で、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・デローザのニコラス・マリーニ(イタリア)が区間4位でゴール。また、同じくNIPPO・ヴィーニファンティーニ・デローザの山本元喜がトップから51秒差の個人総合成績6位となり、UCIポイント16点を獲得した。

最終日のスタートを前に、ソウル市内のオリンピック公園にて記念撮影
ー■アジアのトップレースを総合6位で走り終えた山本元喜
今大会、本来の持ち味であるアグレッシブな走りを披露した山本元喜。初日となる第1ステージで逃げに乗り、山岳賞を獲得。第3ステージでも再び逃げ、その後は中間スプリントで獲得したリードを守るべく健闘した。
総合成績、また山岳賞ともに僅差での戦いであったため、後半にかけて、総合成績のジャンプアップをめざして何度もアタックを仕掛けましたが、非常に厳しいマークにあい、さらなるボーナスタイムの獲得はできなかった。
しかし、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・デローザは、チーム一丸となり、最終日まで山本のリードを守り切り、総合6位という成績で大会を終えた。
また、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・デローザのスプリンターである黒枝士揮も第6ステージで区間2位に入るなど活躍。これまで世界のトップ選手たちが組織的にハイスピードでスプリントを仕掛ける欧州のレースでは苦戦を強いられてきたが、今大会ではカレブ・イワン(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)やワウテル・ウィッパート(オランダ、ドラパック)ら強豪選手と肩を並べてスプリントに挑み、確かな手応えを掴んだ。
そして、ジロ・デ・イタリアに出場した石橋学も、チームのアシストの要となり、山本や黒枝の好成績を支えた。
山本元喜のコメント
「最終成績として、総合6位で山岳賞4位という結果を残せた。タイム差としてはほんの少しの差ではあるが、初日から積極的に攻撃し続けた積み重ねのおかげであると思う。1月からハイレベルなレースを転戦し修行してきた成果をやっと残すことができた。
今回のレースは全日程をとおして調子が良く、今まで問題だった“後半で調子が崩れる”というのも克服できたと思う。また連日、ハードなレースでアタックし、我慢し、先頭集団に毎日残ることができたというのはこれからのレースでもかなりの自信に繋がってくると思う。
しかし、あと少し頑張っていれば、もう少しいい結果を残すこともできたと思うところもあるので、そこでの甘さを捨てることや、1回1回が重要であるという今回学んだことを忘れることなく、次からのレースに活かしていきたい」
大門宏監督のコメント
「終わってみれば、オリカ・グリーンエッジ、ドラパック、アバンティがレースを支配し、彼らの圧勝だった。幸いにもスプリンターが3人いた我々は、彼らの“おこぼれ”に恵まれたが、ツアー・オブ・ジャパンの山岳ステージで大活躍したイラン勢は全く出る幕がなく、スプリンター不在のチームにとっては展開的に相当面白くないレースだったと思う。
オーストラリア勢以外のチームは連日他力本願的なレース展開を強いられたが、そのなか、初日から周りを気にせずアタックを繰り返した山本元喜の積極的な姿勢はチームメイトにも良い刺激を与えてくれた。
そして結果的に多くの好成績にも繋がったことは今回のメンバー全員にとってとても良かったと感じた。ヨーロッパ勢力と戦うにはまだまだ課題は多いが、今回の“自信”をステップとして、7月以降の後半戦、新たな戦いに結び付けていってほしい。今大会での調子次第では参加を見合わせることも考えたナショナル選手権だったが、参加して好成績を期待したいと思う」
ー■日本人選手の次戦は全日本選手権
チームは15日に帰国し、全日本選手権に向けての調整に入ります。全日本選手権は、その名前のとおり日本のチャンピオンを決める大会で、年に一度開催されています。また全日本選手権には株式会社NIPPOがサポートするサテライトチーム、ニュージーランド籍のUCIコンチネンタルチーム「CCT p/b チャンピオンシステム」に所属する日本人3選手も出場し、全日本チャンピオンをめざして戦います。
<全日本選手権 個人タイムトライアル>
開催日:6月21日 栃木県大田原市
・男子エリート
石橋 学(※2014年U23全日本チャンピオン)
山本 元喜(※2014年全日本選手権3位)
徳田 鍛造(CCT p/b チャンピオンシステム)
・男子U23
小石 祐馬(※2015年アジア選手権3位/CCT p/b チャンピオンシステム)
徳田 優(鹿屋体育大学/CCT p/b チャンピオンシステム)
<全日本選手権 ロードレース>
開催日:6月27、28日 栃木県那須町
・男子エリート(28日)
石橋 学
黒枝 士揮
山本 元喜(※2014年全日本3位)
徳田 鍛造(※2014年U23全日本王者/CCT p/b チャンピオンシステム)
・男子U23(27日)
小石祐馬(※2015年アジアチャンピオン/CCT p/b チャンピオンシステム)
徳田 優(鹿屋体育大学/CCT p/b チャンピオンシステム)
全日本選手権2015 公式サイト
http://nationalchampionships-road.com/
【情報・写真提供:NIPPO・ヴィーニファンティーニ・デローザ】