今年最初の日本一決定戦。全日本トラックが19日から泉崎で開催

Posted on: 2014.04.17

4月19日から2日間、全日本選手権トラックレースと全日本パラサイクリング選手権が、福島県泉崎村の泉崎国際サイクルスタジアムで開催される。ロンドン五輪日本代表の渡邉一成、中川誠一郎、新田祐大、前田佳代乃らを筆頭に、日本のトップスプリンターが集結し、日本一の座を争う。

1998年以来2度目の全日本選手権開催となる泉崎国際サイクルスタジアムは周長333m、カントは38度に及び国際大会にも対応したトラック競技場として、伏見俊昭、成田和也など、数々のトップ短距離レーサーを輩出してきた。

2011年、東日本大震災により走路が破損するなどして使用が不可能となった同競技場は、昨年8月に2年ぶりに再開。今年、日本一を決める全日本選手権を迎えいれることとなった。大会には、ロンドン五輪日本代表をはじめ、トップトラックレーサーたちが集まる。

ー■競輪で輝きを増す新田祐大が3年ぶりの全日本選手権出場
2011年の全日本選手権で、ケイリン、スプリント、チームスプリントを制し3冠を果たした福島出身の新田祐大(競輪選手)は、3年ぶりの全日本選手権へのエントリーとなった。

ロンドンオリンピック以降、暫くトラックレースから離れ、主戦場を国内の競輪にシフトしていた新田。その間、日本人離れした爆発的なパワーに磨きがかかり、最高峰グレードG1レースでは決勝常連選手へと成長した。

昨年10月の東アジア大会に出場した新田は、スプリントと1kmタイムトライアルで2冠を達成。競輪と競技の両立を実現する、強力なパワーを身につけたことを証明してみせた。

新田の出場種目は、1kmTTとケイリン。ケイリンでは、ここまでワールドカップを継続転戦してきた渡邉一成、中川誠一郎、脇本雄太、河端朋之らと激突。日本一をかけた高速バトルに注目が集まる。

ー■6冠を狙うスプリント女王前田佳代乃がニューフェイス石井貴子と激突
女子スプリント界に彗星の如く現れた、石井貴子。1月に伊豆ベロドロームで行われたジャパン・トラック・カップでは、代表デビュー戦ながら2位。準決勝では、女子スプリント界の第一人者前田佳代乃を破り、値千金の勝利を手にして世界選手権の代表に名を連ねた。


トラックカップではレース経験はほぼ未経験だった石井貴子

スプリント経験の浅い石井だが、鋭いダッシュ力と、持ち前の負けん気の強さで、一躍注目を集めることとなった。一方、6連覇のかかった前田佳代乃が、黙っていない。長年、日本女子短距離界を牽引してきた前田が、全日本選手権で負けるわけにはいかない。意地とプライドがぶつかり合う女子スプリント対決は激戦必至だ。


ジャパントラックカップスプリント表彰台。2位石井(左)、3前田(右)

ー■ガールズケイリンを牽引する加瀬加奈子、石井寛子が小林優香と再び対戦
石井貴子同様、ジャパン・トラック・カップで脚光を浴びたのが小林優香。国際大会デビュー戦にして、ケイリンで優勝。国内外のトップレーサー相手に、持ち前の地脚を活かした走りで勝利を手にした。


石井と同じくトラックレース経験なしで国際デビューを果たした小林

そんな小林に苦汁をなめさせられたのが、ガールズケイリンで人気を二分する加瀬加奈子と石井寛子。そんな彼女たちが全日本選手権で再び対決する。果たしてケイリン日本一の座は誰の手に渡るのか。


昨年は国体で優勝し、ロードレースと両立を目指す窪木一茂

他にも、男子中長距離では日本代表として活躍する橋本英也(鹿屋体育大学)と、チーム右京に所属する窪木一茂の戦いにも注目だ。2人はポイントレースと個人追い抜きの2種目で激突する。

また、同時開催で全日本パラサイクリング選手権も開催。藤田征樹、石井雅史、鹿沼由理恵ら、世界選手権を終えたばかりのパラサイクリング日本代表選手たちが熱い走りを見せる。


パラサイクリング日本代表、石井雅史と藤田征樹

【全日本選手権トラック/全日本パラサイクリング選手権】
開催:4月19日(土)〜20日(日)
場所:福島県 泉崎国際サイクルスタジアム
※大会詳細はこちらから

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