4月1日開催 クラシックの王様「ロンド・ファン・フラーンデレン」への道 好調クイックステップの牙城を崩す者は現れるのか

Posted on: 2018.03.31

4月1日にベルギー・フランドル地方で迎える「第102回ロンド・ファン・フラーデレン(ツール・デ・フランドル)」。モニュメントと呼ばれる5大ワンデークラシックの1つとされる伝統の1戦は、多くのロードレーサーたちにとって憧れのタイトルの1つだ。2018年に入り、数ある前哨戦でクイックステップフロアーズが、そのチーム力を武器に勝利を量産する中、その牙城を崩すチーム・選手は現れるのか。各レースのハイライト動画とともに、ロンドの優勝者を占っていく。

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■過酷なコースが選手を苦しめる、クラシックの王様「ロンド・ファン・フラーデレン」
「ロンド・ファン・フラーデレン」 レースの特徴はその過酷なコースレイアウト。テクニカルな農道・吹きさらし細道を駆け抜ける風、そして最大の難関は18ヶ所設けられたミュールと呼ばれる石畳の急坂区間。長さ2.2kmにわたる「オウデ・クワレメント」、最大勾配20.3%の「パテルベルグ」といった激坂を制した者が、クラシックの王様と称されるロンドの勝者を決めることとなる。

■ロンドの勝者への道
一筋縄ではいかないクラシック王への道。2018年2月、春のクラシックシーズン到来を告げる2連戦「オムループ・ヘットニュースブラット」「クールネ~ブリュッセル~クールネ」では、ヴァルグレン(アスタナ)の独走、フルーネウェーヘン(ロットNLユンボ)の集団スプリント勝利で幕開け。続くワロン地方でのセミクラシック「ル・サミン」ではクイックステップが波状攻撃を仕掛けテルプストラ・ジルベールがワン・ツーフィニッシュを果たす。

3月に入り、冷雨のベルギーで開催された「ドワーズ・ドール・ウエストフラーンデレン」ではカバニャとセネシャルのクイックステップ勢が再びワンツーフィニッシュ。「ノケル・クルス」でヤコブセン、「ハンザム・クラシック」ではホッジと、共にスプリントでレースを制し、クイックステップがセミクラシック4連勝と勢いにのる。

ロンドまで11日となった「ドリダーフス・ブルージュ・デパンネ」ではヴィヴィアーニがクイックステップトレインのお膳立てに応えスプリントで勝利。その2日後、クラシック本戦に迫るワールドツアー「E3・ハーレルベーケ レコードバンク」では、チームメイト、ランバールドとともに残り70kmあまりで飛び出したテルプストラが最後は独走勝利。メイン集団内でライバルを徹底マークしたジルベールが2位と、クイックステップが絶対的な力を見せた。

<DAZNハイライト動画>UCIワールドツアー「E3・ハーレルベーケ レコードバンク」

ロンド1週間前、クラシックレーサー達が軒並み顔を揃えた「ヘント~ウェヴェルヘム」 残り40キロを切った激坂ケンメルクで有力勢が仕掛け、ヴァンアーヴェルマート(BMCレーシング)、デマール(グルパマFDJ)、ナーセン(AG2R),デブシェール(ロット・スーダル)、など20名の有力勢が飛び出し勝負の行方は集団スプリントに。残り300メートル絶妙な位置取りから飛び出したサガン(ボーラ・ハンスグローエ)が迫るヴィヴィアーニ(クイックステップ)を制し、クラシックシーズンで一矢を報いることとなった。

<DAZNハイライト動画>UCIワールドツアー「ヘント~ウェヴェルヘム」

そしてロンド4日前、最後の戦いとなった「ドワーズ・ドール・フラーンデレン」では再びクイックステップ勢がその力をいかんなく見せつけレースを支配。ランパールトが残り1キロ牽制状態の中、ともに逃げた4名を置き去りにして勝利を飾った。

<DAZNハイライト動画>UCIワールドツアー「ドワーズ・ドール・フラーンデレン」

2018年、エース・サブエースの歯車がかみ合い圧倒的な力を見せるクイックステップ。その牙城を個の力、チーム力で台頭する者が現れるのか。真の実力者しか獲得できない「クラシックの王様」のタイトルは誰の手に。その答えは4月1日にわかることとなる。

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