進化を遂げる女子トラック日本代表 世界王者と互角に渡り合いポイント上積みに成功!

Posted on: 2013.07.14

toj_17月10日からオーストラリアのアデレードで開催されているトラック競技の国際大会「インターナショナル・トラック・シリーズ」に、11月から始まるトラック・ワールドカップへの出場権獲得を目指す日本代表が参戦。

真冬のオーストラリアの寒さに苦しめられながらも、ロンドンオリンピック代表の前田佳代乃が、五輪メダリストや世界チャンピオン相手に互角のレースをみせるなど、女子選手たちが活躍をみせ、ポイント上積みに成功した。

<以下は、ナショナルチーム総監督 松本整氏の「第1戦アデレード・トラック・カップ」終了後のレポート>

オーストラリアの7月は真冬にあたり、特に朝晩は冷え込みが強い。トラックの室内温度も非常に低く、夏の日本から来たジャパンチームにとっては、寒さとも戦う事になった。
 
そのため通常の試合準備に加え、筋温の管理が重要な大会となった。そうした中、日本女子選手の奮戦がチームを盛り上げた。

ケイリンでは前田佳代乃選手が予選を捲りで、スプリントアジアチャンピオン、ファテア・ムスタパ(マレーシア)、ロンドン五輪銅メダリストのカーリー・マカラク(オーストラリア)らに快勝。準決勝も積極的に動き3位で通過し決勝へ駒を進めた。

また、加瀬加奈子選手は予選失敗するも、敗者復活戦,準決勝と積極的に先行勝負に出て3位、2位と勝ち上がり決勝へ駒を進める。

決勝は、前田選手の先行を、番手からロンドン五輪、スプリント金メダリストのアンナ・メアーズ(オーストリア)が捲りに出る。それに前田選手が合わせると、さらにその上をリー・ワイジー(香港・500TT世界チャンピオン)が捲りを仕掛ける。その後、最終4コーナまで壮絶にもがき合うものの、最後はリー・ワイジーが鋭く伸びて優勝。リー・ワイジーの仕上がりの良さが際立った。

スプリントでは、中川諒子選手がB-Finalながら3戦全て先行で逃げ切り、9位に。レースでの勝ちパターンを習得しつつあり、今後のさらなる進化に期待が膨らむ。

加瀬加奈子選手は、1/8決勝を逃げ切りで勝ち上がり、1/4決勝で優勝候補のリー・ワイジー相手に先行勝負に持ち込むも、追い込まれて5位−8位決定戦へ。

前田佳代乃選手は1/4決勝でカーリー・マカラク(オーストラリア)に逃げ切り、1/2決勝へ。1/2決勝ではステファニー・モートン(オーストラリア)に敗れ3位-4位決定戦へ。

そして、その3位-4位決定戦では1本目オリンピックチャンピオンのアンナ・メアーズ(オーストラリア)に逃げ切るも、スプリントラインを外し降格、二本目は後手を踏み4位となる。

男子短距離陣は、菅田和宏選手が敗者復活戦で快勝。準決勝では先行争いに敗れ、敗退するも積極的なレースが光った。

オムニアムでは、男女ともに中国(北京)大会より,メンバーのレベルが数段上がる中、女子では塚越さくら選手がゲームレースで見違えるような進化を見せ,タイムレースでのレベルアップを図る事ができれば大きな飛躍が期待される。

男子の橋本英也選手は,ポイントレースで1位を取るなど、ゲームレースには安定感が見られ、その動きは安心してみられほど。順調に進化を遂げている一方で、タイムレースでのレベルアップが、今後の飛躍の大きな鍵となる内容となった。

<アデレード・トラック・カップ日本代表結果>

【男子オムニアム】
8位 橋本英也(鹿屋体育大学)

【女子オムニアム】
4位 塚越さくら(鹿屋体育大学)

【男子スプリント】
22位 菅田和弘 1/16決勝敗退
25位 森山智徳 予選敗退
27位 早坂秀悟 予選敗退

【女子スプリント】
4位 前田佳代乃 
8位 加瀬加奈子
9位 中川諒子
12位 石井寛子

【男子ケイリン】
9位    菅田和宏
一回戦敗退 森山智徳
一回戦敗退 早坂秀悟

【女子ケイリン】
5位    前田佳代乃
6位    加瀬加奈子
一回戦敗退 石井寛子
一回戦敗退 中川諒子

※情報提供:JCF/写真:JCF

【大会ホームページ】
http://www.cycling.org.au/?ID=50332

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