グアルディーニが大会通算13勝目!16位の西谷「一桁狙える」ツール・ド・ランカウイ第3ステージ

Posted on: 2014.03.02

3月1日、ツール・ド・ランカウイ第3ステージは、前日落車で負傷していたアンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)が並みいるスプリンター達を制し、今大会初勝利。通算勝利数を13に伸ばした。愛三工業レーシングの綾部勇成はスタートするもののケガの影響でレース序盤でリタイア。西谷泰治は16位でフィニッシュした。


この日は熱帯雨林を抜け、首都クアラルンプールへと向かう一行

ツール・ド・ランカウイ第3ステージはマレーシアの首都であるクアラルンプールを目指す平坦ステージ166.5km。高速道路と平行して走る一般道を使ってレースは行われた。前日落車の影響で、多くの選手がケガを負った状態。愛三工業は、盛一大がスタートを切る事ができず、残り8ステージを4名で戦わなくてはいけない厳しい状況となった。この日スタートラインには、盛を含めた2名の選手が姿を消し、121名が立った。


第3ステージコースプロフィール


連日行われる、地元色の強いレース前のセレモニー

レース前の大方の予想では、スプリントで勝敗が決まると思われたこのステージ。レース開始直後アタックを決めようとスピードが上がる中、愛三、綾部が集団から早くも遅れてくる。第1ステージの落車によるケガの影響もあり、ここで自転車を降りてレースを去る事となってしまう。

アタックが決まったのは20km付近。パトリック・ファチッニ(イタリア、アンドローニ・ベネズエラ)、レンスバーグ・ジェンス(南アフリカ・MTN)、ブラッドリー・ホワイト(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)、前日まで総合3位のマット・ブラメイヤー(アイルランド、シナジーバク)など、足のある6名の逃げが決まる。メイングループはコロンビアチームが3名を先頭に送り、集団を牽引。タイム差を4分〜5分程度に保ちながらレースは進んでいった。


強力なメンツの揃った逃げグループ


メイングループはコロンビアがコントロール

途中、メカトラブルでファチッニが先頭から離脱し、逃げは5名となる。メイングループは集団スプリントに持ち込みたい、カチューシャ・オリカグリーンエッジ・ベルキンプロサイクリングなども先頭交代に加わりペースを保つ。レースが動いたのは残り30キロ付近。4級山岳を越え、そこから下りゴールへと向かう所でメイングループが一気に先頭とのタイム差を縮める。


熱い戦いのコース上、野焼きが行われていた


愛三、西谷は集団内で待機

残り15km地点で、タイム差は1分。先頭を逃げていたジェンスとホワイトの2名が飛び出し、逃げ切りでの勝利を狙う。しかし、メイングループを牽引するベルキンプロサイクリングが、クアラルンプールのランドマーク、ペトロナスツインタワーが見えたところで、メイングループは先頭を捕まえた。


プロチームの牽引により一気にペースアップ


ペトロナスタワーのもと、最終スプリントに向け激しい位置取り争いが繰り広げられた

テクニカルなコーナーが続き、激しい位置取り争いが繰り広げられる中、ゴール前で抜け出したのはアンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)。2011年、このランカウイで5勝を上げ、鮮烈なデビューを果たしたグアルディーニ。前日の足のケガをおしての出場となったが、名だたるスプリンター達を制し、ステージ優勝。ツール・ド・ランカウイ通算勝利数を13に伸ばした。


残り500mで飛び出したグアルディーニ


2011年鮮烈デビューした場所で、再び勝利した

レース後グアルディーニは「レースをリタイアしようかとも思ったけど、今日のステージは山岳を越えて残り20kmでスプリントで決まると思っていた。走っていて徐々に調子が良くなった。ラスト1kmチームメイトがいいポジションに入れて、のこり500mで行ったんだ。勝ててよかった」


猛暑下のレース、レース後選手達はぐったり

また、16位でゴールラインを切った愛三の西谷は「残り10km過ぎに、逃げが捕まってゴールスプリントのカタチになったけど、昨日の事を考えるとちょっと力加減をした。とりあえず、落車もなくてよかった。うまくいけば、まあ一ケタの順位はいけると思う。明日ゲンティンが終わって、また残り平坦ステージで、スプリントだけにこだわらず、逃げも試みてチャンスを作って行ければと思う。」と語った。

総合首位はドゥベル・キンテロ(コロンビア、コロンビア)がキープ。ポイント・山岳賞は、この日積極的に逃げたット・ブラメイヤー(アイルランド、シナジーバク)が獲得している。


スプリント賞はブラメイヤー(写真右)が獲得

【ツール・ド・ランカウイ2014 第3ステージ結果】
1位 アンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ) 3h40’38”(Ave.43.37km)
2位 テオ・ボス(オランダ、ベルキンプロサイクリング)
3位 マルティネス・ヤン(フランス、ヨーロッパカー) 
4位 アイディス・クルピス(リトアニア、オリカグリーンエッジ)      
5位 ケニー・ファンヒュンメル(オランダ、アンドローニ・ベネズエラ)     
16位 西谷泰治(日本、愛三工業レーシング)         
95位 平塚吉光(日本、愛三工業レーシング)       
118位 福田真平(日本、愛三工業レーシング)         
リタイア 綾部勇成(日本、愛三工業レーシング)


プロチームが実力を発揮した

【ツール・ド・ランカウイ2014 第3ステージ終了時 総合成績】
1位 ドゥベル・キンテロ(コロンビア、コロンビア)        9h13’10”
2位 マット・ブラメイヤー(アイルランド、シナジーバク)       +19”
3位 ジョナサン・クラーク(オーストラリア、ユナイテッドヘルスケア) +22”
4位 チョンフアット・ゴウ(シンガポール、OCBC)           +33”
5位 テオ・ボス(オランダ、ベルキンプロサイクリング)        +1’21”

第4ステージは総合優勝の行方を占う、大会のクイーンステージ、超級山岳ゲンティンハイランドのステージとなる。

◆大会詳細はこちらから

【第3ステージゴール前動画】

【関連動画:グアルディーニが鮮烈デビューした 2011年ランカウイ第10ステージ動画】

【写真・映像 La tour de LANGKAWI 2014】

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