ツール第13ステージ 満身創痍の新城幸也「明日も走れる。頑張る!」

Posted on: 2013.07.13

ツール第13ステージは、フランス国土を縦横に駆け抜ける173キロ。コースがほぼフラットであるため、集団スプリントで勝敗を決するだろうという予想を覆し、横風が大きくレースを動かした。

レース序盤に出来た逃げ集団は、残り100km以上を残す状態で吸収されるというレース展開。横風が吹き続ける中、集団内では激しい攻防が繰り広げられ、集団が3つ、4つに分裂。有力選手が次々と後方集団に取り残された。

新城が所属するチームヨーロッパカーもマイヨ・アポア(山岳賞)を着るピエール・ローランがメカトラブルで集団から遅れ、そのピエールを前の集団に戻そうと必死に追いかける。しかし、先頭のペースアップについていく事ができず、新城は第3集団、106位で今日のステージを終えた。

レース終盤、総合ジャンプアップを狙う、チームサクソ・ティンコフがチーム一丸となりペースアップ。総合首位のクリス・フルーム(スカイ プロサイクリング)を遅れさせることに成功し、最終的に1分以上タイムを縮める結果となった。この日、レースを制したのはマーク・カヴェンディッシュ(オメガファルマ・クイックステップ)。昨日の雪辱をチーム戦によって制する形となった。


レース前報道陣の質問に笑顔で「大丈夫」と応えていた新城 (photo Miwa IIJIMA)

レース後、新城は「ダメだ…。明日からのことはまだわからない。」というコメントを残し、早々とチームバスへと乗り込んだ。スタート前は報道陣に元気な姿をアピールしていたが、やはり激しい痛みと200kmを超える激しいレース展開で握力も奪われ、ブレーキやシフトチェンジに支障が出る状態だったようだ。また、指のほかに肋骨を痛めていて、走行時に一番つらいのは肋骨の痛みだった。

ただ、「痛みさえ我慢を知れば、後は元気。明日も走れる。頑張る!!」と完走するという、なみなみならぬ決意を見せた。


レース後は疲労を隠せず足早にチームバスへと向かった

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