国内屈指のスプリンター吉田隼人がNIPPOへ移籍

Posted on: 2017.11.18

NIPPOヴィーニファンティーニ(2018年チーム名 NIPPOヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニ)は、国内屈指のスプリンター吉田隼人(マトリックスパワータグ所属/28歳)と2018年の契約を締結したことを発表した。これで2018シーズンにむけて新規契約は初山翔(ブリヂストンアンカー所属)、西村大輝(シマノレーシング所属)に続く3選手目となる。

2017年3月に開催されたJBCF Jプロツアー開幕戦・宇都宮クリテリウムを制した吉田隼人 (C)高木秀彰

吉田隼人は高校時代より自転車選手としての頭角を現し、高校時代に参戦した2007年のアジア選手権ロードレース・ジュニアカテゴリーで優勝。自転車競技の名門校として知られる鹿屋体育大学進学後は、ナショナルチームの一員としてUCIレース「ツール・ド・イラン」で1年生ながら区間優勝する快挙をあげている。

鹿屋体育大学卒業後は国内コンチネンタルチームにて活躍。特に今季はJBCF(全日本実業団自転車競技連盟)国内最高カテゴリーとなるJプロツアーで3勝を挙げ、8月に開催されたシマノ鈴鹿国際ロードレースでもスプリントを制して勝利するなど、勝ち星に恵まれ、大きな飛躍のシーズンとなりました。

来季からはNIPPOヴィーニファンティーニ・ユーロッパオヴィーニとともに、アジアやヨーロッパのUCIレースを転戦し、とくにアジアのレースでは日本のUCIポイント獲得に向けた即戦力として大きな期待がかかっている。

<吉田隼人のプロフィール>
1989年5月19日生まれ、奈良県出身、鹿屋体育大学卒業
身長/体重:174cm/65kg

●戦歴
2007年 アジア選手権ロードレース(ジュニアカテゴリー)優勝
2008年 ツール・ド・イラン(UCI2.2) 区間優勝
2009年 東アジア大会チームタイムトライアル 優勝
2011年 全日本選手権タイムトライアル(U23カテゴリー)優勝
2013年 ツール・ド・台湾(UCI2.1) 区間優勝
2017年 JBCF Jプロツアー3勝
  シマノ鈴鹿ロードレース 優勝

●所属チーム
2012年 チームブリヂストンアンカー(日本・UCIコンチネンタル)
2013年、2014年 シマノレーシング(日本・UCIコンチネンタル)
2015年〜2017年 マトリックスパワータグ(日本・UCIコンチネンタル)

◇吉田隼人のコメント
世界の大舞台で走らせていただけることは、僕自身にとって最高の時間、経験になることは間違いありません。それは小学生からの“夢”だったからです。ヨーロッパでのプロのレースが厳しいのは言うまでもありません。しっかり覚悟して、自分史上最高のパフォーマンスを出せるように準備を進めていきます。

これから僕が挑戦する世界は、自分一人の力で到達することは不可能でした。ここまで数チームにお世話になり、どのチームにも大変感謝していますが、なかでも直近のマトリックスパワータグには感謝しても感謝しきれません。

毎年パフォーマンスを上げることには成功していましたが、結果を出しにくい時期もありました。マトリックスパワータグではチームメイトとスタッフにも恵まれ、安原監督には自転車レースを楽しむこと、そして勝負することの意義を再認識させていただけました。

このような舞台まで来るには少し時間がかかりましたが、数年前にはなかった今の考えや経験を武器に、自分の全てを掛けて挑戦させていただきます。引き続き応援よろしくお願いいたします。

◇大門宏監督のコメント
西村、初山に続き国内のコンチネンタルチームからチームを代表するトップ選手を受け入れることを嬉しく思い、彼らを歓迎している。イタリアのチーム監督、首脳陣も、彼のスピード、スプリント力を活かしたキャラクターと実績で、近年急増したアジアでのUCIレースのポイントゲッターとして貢献してくれることをとても期待している。

彼のスピードを活かしたトラック、ロードレースを通した目覚ましい活躍ぶりは高校、大学時代から注目していたが、ヨーロッパに戦場を移した途端、国内のUCIレースでも伸び悩み、苦しんでいた姿は自分の目から見ても痛々しかった。

我々のチームで2シーズン目を迎えた窪木もそうだが、ジュニアからトラック競技が盛んな日本人選手の場合、ナショナルチームクラスのトラック競技からの転向組が、世界ランキングで勝負できる鍵を握ってるという概念は、ワールドツアーで活躍するオーストラリア人選手が実証している。来シーズン、まずはアジアで勝って、世界ランキングに向けて成長の足掛かりになれば良いと思う。

マトリックスパワータグの安原監督は自分と現役時代一緒に戦った仲だが、今シーズンの彼のチームの勢い、躍進ぶりは素晴らしかった。国内を代表するスプリンターとして復活を遂げた彼を、今回我々のチームに送り出すことで、マトリックスパワータグの将来にとってもさらなる飛躍に繋がることを願っている。

情報・写真提供:NIPPO Vini Fantini

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