栗村修「近未来型イベント」

Posted on: 2017.11.16

東京タワーメディアセンター内にある「スターライズタワー」にて開催されたオンラインサイクリングコミュニティ「Zwift」のオンラインサイクリングイベントに参加いたしました。

これまでも何度か当ブログでご紹介してきた「バーチャルライドサービス」の「Zwift」ですが、着実に進化を遂げており、いつか必ず実現するであろう「UCI公認バーチャルレース」に向けてその歩みを進めています。

私自身、個人的に「Zwift」と契約関係にあるとか、そういった間柄ではまったくありませんが、それでも、このサービスが持つ可能性に強く惹かれており、まだなかなか価値ある活動には繋げられていないものの、「JrIDE PROJECT(逸材発掘企画)」などで何度かコラボさせていただくなど、遠くない未来への種まき活動を地道に続けています。

そんな中、本日行われたイベントというのは、すでに本国アメリカなどでは実施されている「公開型ライドイベント」であり、オンラインで世界中のひとたちと繋がった環境下で、クラブの様なオシャレな空間に集まった方々が実際に「Zwift」にチャレンジして競い合うという内容のもの。

それを私とサッシャの「我らワールド」コンビが実況解説するという、「e-Sports」に近い形の近未来型ライドイベントとなりました。

正直、リアルなロードレースイベントを開催している身としては、バーチャルな空間で開催されるレースの「メリット」の大きさに惹かれる部分が多々あります。

もちろん、「メリット」もあれば「デメリット」もあるわけですが、今後テクノロジーの発展により、バーチャルの世界の「デメリット」は徐々に少なくなっていくものと思われます。

まあ、一方でリアルなライドの魅力というのは普遍的なものであり、それらを否定するつもりはまったくありませんが、しかし、日本という環境のなかに於いては、発掘や育成という部分の強化にこの「バーチャルライド」が大きくフィットするのは間違いないところです。

この先も「Zwift」の進化に注目していきたいと思います。

AUTHOR PROFILE

栗村 修 くりむら・おさむ/1971年横浜市出身。15歳から本格的にロードレースをはじめ、高校を中退し単身フランス自転車留学。帰国後シマノレーシングで契約選手となり、1998年ポーランドのプロチーム「ムロズ」と契約。2000年よりミヤタ・スバルレーシングで活躍した後、2002年より同チームで監督としてチームを率いた。2008-09年はシマノレーシングでスポーツディレクター。2010年より宇都宮ブリッツェンにて監督。2014シーズンからは、宇都宮ブリッツェンのテクニカルアドバイザーを務めた。現在は、一般財団法人日本自転車普及協会 主幹調査役につき、ツアー・オブ・ジャパン大会副ディレクターとしてレース運営の仕事に就いている。JSPORTSのロードレース解説をはじめ、競技の普及および日本人選手活躍にむけた活動も積極的に行なう。 筆者の公式ブログはこちら

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