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栗村修「ハンマーペダル???」

Posted on: 2017.03.13
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2014年11月にUCIワールドチームが中心となって設立した『Velon(自転車ロードレースの新しいビジネスモデルを考える企業)』が、スポーツマーケティング会社の『インフロント』と共に『ハンマーシリーズ』という、まったく新しい自転車ロードレースの年間シリーズ戦を発表しました。

記念すべき初戦は、2017年6月1日~4日に亘り、オランダ・リンブルフにて開催される予定となっています。

このシリーズ戦ですが、競技ルールがこれまでの自転車ロードレースにはなかったまったく新しいシステムを採用しており、一部(日本国内限定ですが…)からは『まるで弱虫ペダルのようだ!』という声が挙がっています。

ルールを簡単に説明しますと、まず最も特徴的なのが、勝敗の対象が『個人』ではなくて『チーム』になるという点です。

レース自体は3日間で3ステージを実施するステージレース形式(表向き)となっていて、『ハンマースプリント(平地の周回コースでのポイントレース)』、『ハンマークライム(上りのある周回コースでのポイントレース)』、『ハンマーチェイス(チームタイムトライアル)』という3種類のレースで構成されており、最初の2日間のレース結果を反映した形で最終日に『ハンマーチェイス(チームタイムトライアル)』が時間差でスタートし、先頭でフィニッシュしたチームが優勝するというルールとなっています。

マンガ『弱虫ペダル』の物語のなかにでてくる『インターハイ』の競技ルールというのは、実は架空のルールであって、作者の渡辺航先生ご自身が『自転車競技を知らない一般の方々にもわかりやすくこの競技を受け入れてもらうために敢えてオリジナルの競技ルールでマンガを書いた』とおっしゃっていましたが、今回新しく発表された『ハンマーシリーズ』の競技ルールが、この『弱虫ペダル』のなかにでてくる『インターハイ』のルールと非常に似ていると一部で話題になっているのです。

まさか『Velon』関係者が『弱虫ペダル』を読んでこのルールを設定したとも思えず、やはり、一般の人たちに受け入れられやすく、更に、ビジネス(エンターテイメント=プロスポーツ)として成立していく形を追求すると、同じような発想に帰着するということなのだと思います。

『卵が先か鶏が先か』ならぬ『弱虫ペダルが先かVelonが先か』(使い方が若干違いますが…)という新たな展開に、自転車ロードレース界全体が注目しています。

AUTHOR PROFILE

栗村 修 くりむら・おさむ/1971年横浜市出身。15歳から本格的にロードレースをはじめ、高校を中退し単身フランス自転車留学。帰国後シマノレーシングで契約選手となり、1998年ポーランドのプロチーム「ムロズ」と契約。2000年よりミヤタ・スバルレーシングで活躍した後、2002年より同チームで監督としてチームを率いた。2008-09年はシマノレーシングでスポーツディレクター。2010年より宇都宮ブリッツェンにて監督。2014シーズンからは、宇都宮ブリッツェンのテクニカルアドバイザーを務めた。現在は、一般財団法人日本自転車普及協会 主幹調査役につき、ツアー・オブ・ジャパン大会副ディレクターとしてレース運営の仕事に就いている。JSPORTSのロードレース解説をはじめ、競技の普及および日本人選手活躍にむけた活動も積極的に行なう。 筆者の公式ブログはこちら

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