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栗村修「ジロ・デ・イタリアのワイルドカード」

Posted on: 2017.01.29
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少し前のニュースになりますが、『2017年 ジロ・デ・イタリア』の出場チームが発表になりました。

『UCIワールドチーム』の18チームは自動的に出場権を得られることから、残りの4枠を『UCIプロコンチネンタルチーム』の全22チームが争い、そして、意外な内容で今年のワイルドカード4チームが決まりました。

◯バルディアーニCSF(イタリア)
◯ウィリエール・トリエスティーナ(イタリア)
◯ガスプロム・ルスベロ(ロシア)
◯CCCスプランディ・ポルコウィチェ(ポーランド)

イタリア国内の年間シリーズ戦である『2016年イタリアカップ』を獲得した『バルディアーニCSF』は妥当なセレクションだったものの、一方で、残りの3チームの選考については、現地でも様々な憶測を生んでいるようです。

個人的に最も驚いたのは、日本と関係の深い『NIPPOヴィーニファンティーニ』が落選したことです…

新しいGMの起用によりで完全に生まれ変わったこのチームは、今年もバリューのある選手を補強し、明確なチームフィロソフィーとともに毎年ポジティブな進化を続けているように写っていたからです。

2017年は、イタリア籍の『UCIワールドチーム』がとうとうゼロになり、残っている『UCIプロコンチネンタルチーム』は4チームとなっています。

その4チームについては、『ジロ・デ・イタリア』への出場がチームスポンサーを繋ぎ止めるための重要な要素となっているだけに、『ジロ・デ・イタリア』に出場できるかどうかは文字通り『死活問題』となるわけです。

事実、『アンドローニジョカットリ』のメインスポンサーは、ワイルドカードの発表があったあとにスポンサー撤退を示唆してしまいました(ここ数年チームから度重なるドーピング違反者を出し続けていたので仕方ない気もしますが…)。

『ジロ・デ・イタリア』のワイルドカード4枚のうち2枚がロシアとポーランドのチームに振り分けられ、更にもう1枚はイタリア籍ながらも過去に繰り返し繰り返し悪質なドーピング違反者を出し続けたチームに付与されました。

恐らく、理由はとてもシンプルなのでしょう。単純に経済的な理由が大きいのだと思います。そんな中、『2017年 ツール・ド・フランス』のワイルドカードが発表されました。

◯コフィディス・ソルシオンクレディ(フランス)
◯ディレクトエネルジー(フランス)
◯フォルトゥネオ・ヴィタルコンセプト(フランス)
◯ワンティ・グループグベルト(ベルギー)

現在、フランス籍の『UCIプロコンチネンタルチーム』は4チームで、そのうち3チームが選ばれたことになります。

落選したのは『デルコ・マルセイユKTM』ですが、所属メンバーをみる限り、世界最高峰の『ツール・ド・フランス』を戦うのはちょっと厳しい感じもするので、ほぼ順当なセレクションだったという感じがします。

運営資金が潤沢な『ツール・ド・フランス』と、それなりに厳しい台所事情だと推測される『ジロ・デ・イタリア』とでは、やはりワイルドカードの選択においても一定の差がでてしまうということなのでしょうが。

私自身、ある意味で『他人事ではない』内容の話だけに、これらを参考にしつつ、できるだけ理想を追求し続けられる力をつけていきたいと思います。

AUTHOR PROFILE

栗村 修 くりむら・おさむ/1971年横浜市出身。15歳から本格的にロードレースをはじめ、高校を中退し単身フランス自転車留学。帰国後シマノレーシングで契約選手となり、1998年ポーランドのプロチーム「ムロズ」と契約。2000年よりミヤタ・スバルレーシングで活躍した後、2002年より同チームで監督としてチームを率いた。2008-09年はシマノレーシングでスポーツディレクター。2010年より宇都宮ブリッツェンにて監督。2014シーズンからは、宇都宮ブリッツェンのテクニカルアドバイザーを務めた。現在は、一般財団法人日本自転車普及協会 主幹調査役につき、ツアー・オブ・ジャパン大会副ディレクターとしてレース運営の仕事に就いている。JSPORTSのロードレース解説をはじめ、競技の普及および日本人選手活躍にむけた活動も積極的に行なう。 筆者の公式ブログはこちら

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