栗村修「アスタナWTライセンス失効」
オランダの新聞『デ・テレグラフ紙』が伝えるところによると、4月2日(木)にアスタナのワールドツアーライセンスの行方が決まるとのことです。
基本路線は、UCIがWTライセンス委員会に要請していた通りの『WTライセンス剥奪』。更に再申請での『プロコンチネンタル登録』も認められず、UCIへの登録を行いたい場合は、なんと『コンチネンタル登録』しか受けつられないとの情報も流れているようです。
ARU、BOOM、BOZIC、CATALDO、FUGLSANG、GUARDINI、NIBALI、L.L.SANCHEZ、SCARPONI、TAARAMäE、TIRALONGO、WESTRA…
こんな豪華なメンバーを揃えるコンチネンタルチームなど未だかつて見たことがありません。
まあ、アスタナとしてもこのタイミングでのWTライセンス失効を『はい、わかりました』と二つ返事で受け入れられるわけもなく、CASへの提訴はほぼ間違いないところとみられています。
大変なのは、やはり(クリーンな)選手たちです。
先日のブログで書いた『ティンコフ・サクソ』のリース・チームマネージャー解任のニュースも、3月29日(日)にティンコフ・スポーツから正式発表があり、元チームオーナーのリース氏の契約解除が現実のものとなりました。
非公式ながら、コンタドール、ブレシェル、マイカなどが、メディアを通じて『リース氏にはチームに留まって欲しい』という類のコメントを残しているようです。
結局、リース氏の解任の真相は未だに明らかにされていません。
デンマークのロードレースファンを中心にティンコフ・オーナーへの風当たりが強まっていますが、当の本人は気にもしていないようで相変わらずTwitterで自由奔放な発言を続けています。
『実業家からスポーツチームのオーナーへ』という括りでみると日本にも孫氏や三木谷氏などのチームオーナーがいますが、彼らがティンコフ氏と同じレベルのツイートなどしようものならすぐに大問題となるでしょう。お国柄なのか、それとも、ロードレースというスポーツが未成熟だから許されているのかはわかりません。
2件とも少なからず自業自得系のニュースではありますが、『とほほ』では済まされないレベルに達しています。いつも言うことですが、これらが『ロードレース界の大掃除』のために選択された決断ならば心から支持します。