中川裕之「国際競技力の向上に必要なコース設定」

Posted on: 2015.02.16

SLmカレンダーをご愛用のコアなライダーなら、2/14がバレンタインではなく、NZの国内チャンプを決める日だと、正しく認識していると思います。現在、イギリスと並んで、正体不明の若手が排出されてくると恐れられているのがNZです。

これが国内選手権のコース。国際競技力の向上、それを真剣に達成するためには、「こりゃちょっとアブナイね」なんてヌルい設定をしている場合ではないと思うのです。ダウンヒルという競技がどういうコース設定で競われているのか、真面目に把握して国内にも取り入れていかないと、、、。

ただし、これはピラミッドの頂点の話です。堂々とバイクに乗れるトレイルがあって、初めての人でも安心できるガイドサービスがあって、実技を習得するスクールもあり、気軽に参加できる難易度の競技会があって、その上にCJ−1などの本格的なレースが成り立ち、日本で一番を決めるテッペンの戦いは全日本選手権。ちょっと時間はかかりますけどね。

来月にはオーストラリアで国内選手権がありますが、公式ホームページには「まず、このコースはヤバいぐらい急だから覚悟しろ」と書いてあります。

今年の全日本は富士見です。これは僕の個人的な意見ですが、全日本は国内の頂点一人を決める大会です。なので、日本のTop10がヒーヒー言うぐらいのコースを設定して欲しい。たくさんの参加者に楽しんでもらえるようなレースはCJ-1とかCJ-2、その下にはダウンヒルシリーズもありますからね。

「国際競技力の向上」真剣に取り組んで欲しい。やりたきゃ外に行け!ではあんまりだと思うのです。

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コースサイドで熱狂しているキッズが自然にタフなライダーに育つのもわかりますね。

AUTHOR PROFILE

中川裕之 なかがわ・ひろゆき/'06年、大きな病気を乗り越える過程で写真を撮り始める。MTBレースを題材とする写真家として、国内はもちろん、世界選手権やワールドカップを追いかけて日々山の中で過ごしている。MTBのコアな部分にフォーカスした雑誌SLmの発行人。 筆者の運営する公式サイトはこちら

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