栗村修「様々なノウハウ」

Posted on: 2014.11.23

『さいたまクリテリウム』 へ行った際に、レースそっちのけで個人的に気になったのは、本場から持ち込まれた様々な機材などだったりしました。特に興味津々だったのが、プロの撮影スタッフと撮影機材、そして本場から空輸されたという撮影用のモトです。

元々自分が選手や監督を経験してきたこともあり、普段はレース前後の選手たちなどには必要以上に近づくことはあまりしない(現場で勝負に挑む人間というのは本質的には人に話しかけられたくないものなので…)のですが、今回は仕事前の彼らに馴れ馴れしく近づいていき、迷惑覚悟で自分のフランス語力の範囲内で色々と話を聞き出してしまいました。

そこでわかったことは、機材的には特別な“何か”を使っているわけではなく、むしろオーソドックスかつシンプルな機材が多く、彼らが持ち得るアドバンテージの多くが、経験とノウハウからきているという事実でした。

まあ、ある程度はわかっていたことですが、それでもなんとなく埋めがたい差を感じてしまいました。なんと言ってもこれらはお金で買えるものではないですからね…

お金を出して彼らに来てもらうというのは一つの方法ですが、中期的には国内にスペシャリストを育てるということも考えていかなくてはいけません。

AUTHOR PROFILE

栗村 修 くりむら・おさむ/1971年横浜市出身。15歳から本格的にロードレースをはじめ、高校を中退し単身フランス自転車留学。帰国後シマノレーシングで契約選手となり、1998年ポーランドのプロチーム「ムロズ」と契約。2000年よりミヤタ・スバルレーシングで活躍した後、2002年より同チームで監督としてチームを率いた。2008-09年はシマノレーシングでスポーツディレクター。2010年より宇都宮ブリッツェンにて監督。2014シーズンからは、宇都宮ブリッツェンのテクニカルアドバイザーを務めた。現在は、一般財団法人日本自転車普及協会 主幹調査役につき、ツアー・オブ・ジャパン大会副ディレクターとしてレース運営の仕事に就いている。JSPORTSのロードレース解説をはじめ、競技の普及および日本人選手活躍にむけた活動も積極的に行なう。 筆者の公式ブログはこちら

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