ツール第17ステージで新城幸也奮闘!ピレネーの超級山岳をマイカが制す

Posted on: 2014.07.24

ツール・ド・フランス第17ステージは、ピレネーに連なる4つの難関山岳を上り下りする山岳ステージ。ファーストアタックで逃げを決めた新城幸也(チームヨーロッパカー)は、エースであるピエール・ローランのために集団牽引をするなど奮闘。レースは山岳賞争いで首位に立つラファル・マイカ(ポーランド/ティンコフ・サクソ)が制した。


レース前、今大会2回目となったステージチーム総合1位の表彰を受ける(Photo Miwa IIJIMA)

23日に行われたツール・ド・フランス第17ステージは、ピレネー山脈の1級山岳を3回登り、そして超級山岳にゴールする124.5km。今大会最難関と称され、大会のクイーンステージと目されていた。


第17ステージコースプロフィール

スタートと同時にファーストアタックがかかり、新城幸也も果敢にこの攻撃に加わり、8選手の逃げグループを形成することに成功。

後続集団では、逃げに含まれていない有力選手たちのアシスト選手の激しい追い上げもあり、最初のカテゴリー1級山岳に入る途中で、タイム差は30秒ほどに詰まる。

それを利用し、集団から14人の選手が新城らの逃げ集団に合流。チームヨーロッパカーからは新城、さらに昨日の敢闘賞セリル・ゴッチェ、そして、山岳のエース、ピエール・ローラの3人が先頭集団に入り、理想の展開に持ち込む。

山岳に入り、22名の選手たちはさらにアタック合戦をはじめ、スタート後1時間経って尚、平均速度が50km/hという山岳ステージとは思えない速度でレースが進んでいく。そうした中、先頭集団からアタックした数名の選手たちが後続を突き放しにかかると、新城幸也が懸命に集団を牽引。エースのピエールの区間優勝と総合上位を目指し、先頭を牽き続ける。

3つ目のカテゴリー1級山岳で新城はピエールらの集団からは遅れてしまう。しかし、新城の働きは、『今日、ツールで最も働いたのは日本人』という見出しでフランスメディアに取り上げられ、チームの監督をはじめ首脳陣から、大きな評価を受けた。


3つ目のカテゴリー1級で遅れだし、苦しい表情の新城 (Photo Miwa IIJIMA)

最後のカテゴリー超級山岳で先頭集団に残ったピエールはステージ6位で総合も10位をキープ。新城は60位でレースを終え、総合も70位に上がった。

レース後、新城は「きつかった。でも、最初のアタックが決まって良かった。最後まで先頭の集団に残れていたら、敢闘賞だったかもね(笑)

連日、チームは全員がそれぞれの役割をきちんとこなし、山でもスプリントでも、常に上位に選手を送り込んている。9人そろってチームがきちんと機能している証拠。今夜は少しでもダメージを回復し、明日の最後の山岳ステージをまた頑張る。ツールマレー(明日のコース)も相性が良いしね!」と語った。


新城育ての親ともいえる浅田顕氏が激励に訪れた (Photo Miwa IIJIMA)

第18ステージは、今年のツールドフランス、最後の本格山岳ステージ。中盤から後半にカテゴリー超級山岳が2つ連なる145.5km。ツール・ド・フランスは残り4ステージとなる。

【第17ステージ結果】
1位 ラファル・マイカ(ポーランド/ティンコフ・サクソ)
2位 ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア/モビスター)+29”
3位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア/アスタナ)+46”
4位 ジャンクリストフ・ペロー(フランス/AG2Rラモンディアール)
5位 アレッサンドロ・デマルキ(イタリア/キャノンデール)+49”
60位 新城幸也(日本/ヨーロッパカー)+14’17”

【個人総合成績】
1位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア/アスタナ)
2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン/モビスター)+5’26”
3位 ティボー・ピノ(フランス、FDJ.fr)+6’00”
4位 ジャンクリストフ・ペロー(フランス、AG2Rラモンディアール)+6’08”
5位 ロメン・バルデ(フランス/AG2Rラモンディアール)+7’34”

(記事:TeamEuropcar PR Manager Miwa IIJIMA)

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